【コラムvol.46】災害時のメンタルヘルスの整え方

皆様こんにちは、社会保険労務士事務所アルモニーの後藤です。
平成30年は猛暑、台風など災害続きでした。被害にあわれた方には心よりお見舞い申し上げます。
今日は災害時のメンタルヘルスに関して書いていきたいと思います。

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過酷な状況においても人はその環境に適応する能力を持っていますが、地震や津波、台風などといった大規模災害におけるストレス(惨事ストレス)は大変大きく、本来の適応能力では対処しきれないまでの衝撃を受けることもあり得ます。
惨事ストレスは「異常事態に対する正常な反応」で、誰にでも起こりうるものです。具体例としてはいかが挙げられます。

心の変化 
気分の高ぶり イライラ 不安 無念さ 自分を責める 憂うつ
心の変化(強度) 
現実感・時間の感覚がなくなる 繰り返し思い出してしまう 感情が麻痺する 仕事が手につかなくなる 他人と関わりたくなくなる
体の変化 
不眠、悪夢 動悸 立ちくらみ 発汗 呼吸困難 消化器症状 音に過剰に驚く 
業務への影響 
業務に過度に没頭する 思考力、集中力の低下 作業能率の低下 
行動への影響 
酒、タバコが増える 危険を顧みなくなる 

衝撃による影響が出た場合でも多くの場合は一時的で、次第に収まり完全に回復します。反応が長引く場合には、なるべく早く周囲に相談しましょう。
ストレスを受けた際の心身の反応を理解しておくことで、心の準備ができショックが和らぎます。

心身の反応が出ている場合は、休憩・気分転換を心がけましょう。
「自分だけ休んでいられない」と罪悪感が生じることは自然なことです。しかし自身が調子を崩すと、その影響がかえって周囲に及びうるため、周囲の方とともに休憩を取るのも一つの方法です。

気分転換の工夫には深呼吸、瞑想、ストレッチ、散歩、体操、運動、音楽を聴く、食事、入浴などがあります。少しの間目を閉じるだけでも効果があります。

一人でためこまないことも重要です。
自分の体験、気持ちを無理して話すとこはありませんが、話したい場合は我慢せず打ち明けましょう。
支援活動に没頭せず、生活感・現実感を取り戻すことも大切です。家族・友人などに積極的に連絡しましょう。
また、現地にいる方同士でもお互いのことを気遣い、なるべくこまめに声を掛け合いましょう。自分自身で心身の変化に気づかない場合でも、お互いの気づき合いがあれば把握できます。他職員の負担が強くなっている場合には、本人・指揮担当者に伝えましょう。

福岡の社労士事務所アルモニーでは企業のメンタルヘルスに関して休職・復職支援や従業員個人面談、ストレスチェックの実施等様々な取り組みを行っております。お気軽にご相談ください。

参考 ストレス災害時こころの情報支援センター


【コラムvol.45】鬱を晴らす?『マインドフルネス』とは

皆様こんにちは、社会保険労務士事務所アルモニーの後藤です。
皆さまは『マインドフルネス』という言葉をご存知でしょうか?
プロのスポーツ選手なども取り組んでいる注意力のトレーニング方法です。
今日はマインドフルネスに関して書いていきたいと思います。

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気分が落ち込んだりすると、「今の状態」から意識が離れ、「なぜあんなことをしたのだろう」と過去を後悔したり、「うまくいかなかったらどうしよう」と未来を案じてしまいます。
これを思考の反芻と言います。
反芻が始まると、寝ても覚めても後悔や不安がグルグルと頭の中を駆け巡るようになります。
こうなってしまうと、思考で作り上げられた悲観的な状況を本当の現実、真実ととらえてしまい、気分が沈み、自身や周りにとってバランスのよい対応がとれなくなり、今の状態がますます悪化する事となってしまいます。

このような状況に対処するための方法として 近年注目を集めているのが『マインドフルネス(mindfulness)』です。
これは、禅の瞑想などの手法を取り入れた注意力のトレーニング法です。
過去や未来でなく、「今」の状況に「意図的」に、「価値を判断することなくありのままに」注意を向ける練習を通じて、自分の考えや感情に巻き込まれず、現実に適切に対応できることをめざします。

「今」に注意を向ける 例
◆しっかり味わいながら食事をする 
◆小鳥のさえずり、風の音などに耳を傾ける
◆呼吸によっておなかが動く感覚を感じ取る
食事の場合などは、どこで作られたものか等食事から何かを連想するのではなく、味や歯ざわり、触感、表面の感触等といった食べることから生まれる直接的な体験を受け止めることを指します。

このように、考えや感情もありのままを受け止めるようにしましょう。

「自分はダメな人間だ」と考えている時は「自分は自分をダメな人間だ、と考えているな」という捉え方をします。
これにより、自分の考えに飲み込まれず、客観的、冷静にその考えに対応できるようになります。
しかし、マインドフルネスはすぐにできるものではなく、日々の練習が重要です。
意識的にありのままを受け入れられるようになる為、日頃からマインドフルネスに取り組んでいきましょう。

アルモニーでは、企業のメンタルヘルスマネジメントに取り組んでいます。
メンタルヘルスの一環としてマインドフルネスにご興味がある方はぜひお気軽に社労士事務所アルモニーまでご相談ください。

【コラムvol.44】企業での出産・育児への取り組み体制は?「くるみんマーク」とは

皆様こんにちは、社会保険労務士事務所アルモニーの後藤です。
これから出産・育児を行う人たちにとって働きやすい職場とはどういったものでしょうか。今回は企業における出産・育児への体制に関して書いていきたいと思います。

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『くるみんマーク』とは、少子化の改善を推進する次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づき厚生労働省が取り組んでいるものです。平成30年3月末時点で、2,878社が認定を受けています。

これらの認定を受けるには、各企業が策定した行動計画期間の中で一定の基準のクリアが必要です。
・女性従業員の育児休業取得率が75%以上であること
・男性従業員のうち育児休業を取得した者が一人以上いること

しかし、このくるみんマークの認定を受けた企業の中に、新入社員の過労による自殺が問題となった電通も含まれていたことが判明し、認定が必ずしも信頼できる証ではないということがわかりました。

これを受けて、平成27年4月1日より、『くるみん認定』を既に受け、相当程度両立支援の制度の導入や利用が進み、高い水準の取組を行っている企業を評価し継続的な取組を促進するため、新たに『プラチナくるみん認定』がはじまりました。
この『プラチナくるみん認定』には平成30年3月末時点で、195社が認定されています。

認定にはくるみんマーク取得の条件を守りつつ、以下などの条件を守る必要があります。
・男性労働者の内育児休業などを取得した者の割合が13%以上である事
・子を出産した女性労働者のうち、子の一歳の誕生日まで継続して在職(育児休業を含む)している者の割合が90%以上である事

具体的な数字から企業の取り組みを見るには厚生労働省の「女性活躍推進企業データベース」がおすすめです。「女性活躍推進法」の施行により、従業員301人以上の企業は「自社の女性の活躍に関する情報の公表」が義務付けられており、そのデータが集約されています。

データベースに掲載されている情報としては以下のように多岐に渡ります。企業によって公表しているして項目が異なりますので、どの項目を公表しているかといった点は、企業を判断する上で重要な視点になるでしょう。
・採用した労働者に占める女性労働者の割合
・男女の平均継続勤務年数の差異
・男女別の育児休業取得率
・管理職に占める女性労働者の割合

アルモニーでは産休育休取得への手続きやマタニティーハラスメントへの対策等に取り組んでいます。お気軽にご相談ください。

【コラムvol.43】ストレスチェック活用・組織分析の効果とは

皆様こんにちは、社会保険労務士事務所アルモニーの後藤です。
ストレスチェックを実施するにあたって、個人の結果も重要ですが経営層にとってより重要となるのは組織単位での分析です。

アルモニーでも組織分析の結果をもとに研修・セミナーを実施するなどの改善を提案しております。
しかし、2018年の8月24日に厚生労働省発表の「平成29年労働安全衛生調査(実態調査)」を基に「集団分析」を実際に実施した事業所の割合を求めたところ、わずか37.5%の事業所でしか実施されていませんでした。

今日はストレスチェックの組織分析に関して書いていきたいと思います。

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ストレスチェックは個人のストレスの度合いを測るだけではなく、組織のストレスの度合いを測ることも目的です。組織として高ストレス者が出やすい風土であれば、その風土を改善しストレスを少しでも減らすことで生産性を向上することが可能となります。

例えば、統計によって男性社員と女性社員の間で『職場環境(物理)によるストレス』の項目の点数に大きな差があった時、産業医の方が事業場の方々へヒアリングしたところ、男性社員は営業などで活発に動き回る為快適に過ごしていますが、基礎体温も低い上に業務中は座ったままであることが多い女性社員にとっては職場が寒すぎて作業に集中できていない状態だった…といったことが判明しました。

このように、分析結果を足掛かりにして職場の問題を探る事で、より効率的に職場をストレスフリーに変える事が可能になります。

この時、分析時に母数が少なすぎると、分析の正確さが保てず極端な値になってしまったりするなど信頼度の高い結果が得られない上、個人情報が割り出される恐れがあります。
よって、組織単位での分析時には、10名以下の少人数グループは他のグループに組み込む、あるいは除外するなどの工夫が必要となります。

アルモニーではストレスチェックの実施に関して、導入サポートはもちろんのこと組織単位での分析、そしてその結果を踏まえた研修・セミナーや従業員面談などにも取り組んでいます。お気軽にご相談ください。